何もないところから作り上げる設計とは異なり、間取図屋のお仕事は「書き起こし」です。
つまり元となる原稿をいただかないと、手も足も出ません。
でも完璧な原稿がなくても、なんとかなる場合もあります。
いただく原稿、いろいろ
平面図をもとに書き起こす
平面図があればいうことはありません。
サイズが入っているとさらに嬉しいです。
青焼きでも、昔の手描き平面図でも大丈夫!
↑こんな風にスマホで撮影していただいてもOKですが、お願いがあります。
ぜひ真上から撮ってください。
歪みが少なくてすみます。
上の画像は大変気をつかって撮ってくださったようで、縦・横のラインがとてもキレイです。
間取図をもとに書き起こす
間取図から間取図を書き起こすなんて、変なように感じますね。
でも他社様が作成した間取図しかない時、そのまま自社で使うと問題になります。
流用を防ぐため、すかしでロゴや社名を入れる企業様もあるほどです。
他社様から使用許可をいただいている場合は例外です。
ですので、間取図を原稿としていただくこともよくあります。
不動産業者様による手描き
さすがプロの仕事、と感心するのが不動産業者様の手描き原稿です。
中古で売りに出された物件などは、平面図も何もないことがあります。
そんな時、物件調査に向かった不動産業の担当者様が現地で実際に物件を見ながら書き起こすのです。
使用する紙はセクションペーパー(方眼紙の一種)。
ひと目盛を0.91m(0.9m、1mのこともあります)とし、1/100スケールで描かれています。
精度が高い手描き図面に出会うと、惚れ惚れしてしまいます。
ふんわりした手描き+写真から書き起こす
一般の方が描いてくださる手描き原稿の場合は、必ず外観写真・室内写真をいただきます。
手描き原稿でわからなくても写真を見ればカバーできるからです。
実際書き起こしてみると【ナゾ】がたくさん発生します。
「1階から階段を上がるけど2階に行けない」
「階段の距離が短過ぎて段数が足りない」
「部屋に出入り口がない」
「原稿ではここに部屋があるけど写真ではないように見える」
「屋上だけ向きが違うのでは?」
「ラフすぎてサイズ感がさっぱりわからない」
住所に関するヒントがあれば、検索して画像・ストリートビューも参考にします。
一生懸命に頭をひねり、想像力を駆使し、辻褄が合うように書き起こします。
間違っていたら校正の時に直していただくまで、と腹をくくっています。
これは立派な認知症予防になります。
思い込みがあると袋小路から抜け出せなくなります。
発想の転換が重要です。
割に合わないけど、この作業、結構好きです。
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